切り絵(きりえ)に使う材料の紙は大まかに和紙(主に楮紙)と洋紙(主にラシャ紙)の2つに分かれますが、大きな作品を作る場合は(B4以上、イラスト額では大衣以上)和紙を使った方がやりやすいかと思われます。

和紙を扱っているお店でいろんな色の和紙が、結構大きめの全紙サイズ(新聞紙を広げたより一回り大きいぐらいの大きさ)で一枚単位で販売しております。
また東急ハンズやユザワヤといった所でも種類は少ないですが和紙を扱っている店舗もございます。
無地の色和紙で全紙サイズだと一枚500円~600円位です。和紙の材料は主に楮(こうぞ)が一般かと思われます。お札に使われるミツマタ和紙といったのもございます。
なお、ホームセンターや文具店などで同じく販売している民芸和紙というものは、ちぎった時の毛羽立ち感から、ちぎり絵向きのものかと思われます。カッターを使ったきりえとしては楮和紙と違い、ボソボソして切りにくく、切り絵としては不向きかと思われますので気をつけてください。
はじめの内は大きな色和紙を何色も買うのは大変なので、黒い和紙や背景などに使いたい色の和紙と一緒に15㎝角ぐらいの大きさで数色50枚ぐらいのセットのものを購入するといいと思います。(大体700円位で売っております。)
上の写真、左側は全紙和紙各色、右側は切った後の端切れや小さい和紙を大まかな色ごとにクリアファイルにまとめてあります。
背景の色や和紙を切ったきりえをイラストボードにでんぷん糊を水で溶いて、皺やたるみを延ばして貼って作品とします。

写真は2~2.5mm厚ぐらいの表面がケント紙のイラストボードで、A3サイズぐらいだと500円前後で世界堂などの画材屋や東急ハンズなどで販売しております。
和紙のいい所はラシャ紙よりも柔らかいので切りやすいのと、特に大きな作品でも糊付けの時、水で溶いた糊と刷毛で凹凸なく貼れる所です。ただ、慎重に糊付けをしないと皺になってしまったり、洋紙と違って紙が伸びる性質から、気を付けないと糊付けの時形が歪んでしまうといった難点もございます。
和紙を扱っているお店はそれほど多くはないので、私の場合は買う時は一度に何枚か買い溜めしております。
埼玉県では
・「和紙の中野」さん(越谷市蒲生寿町 東武伊勢崎線蒲生駅近く)
・「和紙の山田」さん(川越市新富町 川越クレアモール商店街)
・「門倉和紙店」さん(比企郡小川町大塚 東武東上線小川町駅近く)
・道の駅おがわまち(比企郡小川町小川)
・・・といった所を利用させて頂いております。
東京都内では
・「田中和紙」さん(台東区浅草橋 鳥越神社近くの本店と駅前店あり)
・「ゆしまの小林」さん(折り紙会館 文京区湯島 御茶ノ水駅近く神田明神近く)
・「黒田屋本店」さん(台東区浅草 雷門そば)
・・・といった所を利用しております。
他にも有名な所では日本橋の「小津和紙」さん(日本橋本町)、神保町の「山形屋紙店」さんといった所もございます。
どのお店も多種の色の上質の和紙を取り扱っていて、スムーズに切れます。
また、黒一色など、買い溜めしない時は東急ハンズなどで購入しております。
次ページでは、和紙の糊付けの仕方を説明いたします。
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